オーストラリアのNetflix契約者数は100万件超、現地テレビ局などが展開するSVODサービスと10倍の差
現地の調査会社Roy Morganによると、オーストラリアで展開しているNetflixの契約者は100万を超えており、現地ライバルと10倍の差がついていると報じらています。Netflixは3月24日に立ち上がったばかり。上記数字は無料期間中のユーザーも含まれている可能性があるとのこと。
ちなみに5月時点でペイテレビ大手Foxtelと放送局Seven Networkが立ち上げたSVODサービスPrestoは9.7万、1月に立ち上がったNine Entertainment CoとFairfax MediaのStanは9.1万、Netflix同様にもともとレンタルDVDを展開していた上場企業のQuickflixは4.3万、Foxtelが手がけるFoxtel Playは4万人。Roy Morgan Research
(via Roy Morgan Research | Number of Australians in May 2015 with streaming TV subscription service)
(via adnews.com.au)
ソニーがクラウドテレビサービス「PlayStation Vue」で初めてチャンネル単位でのアラカルト契約を可能に
SonyがPlayStaton Vueをロサンゼルスとサンフランシスコでもサービス開始するとE3で発表。同時にチャンネル単位での契約(アラカルト化)も可能となると発表しています。と言っても、現段階ではMachinimaとShowtimeとFox Soccer Channelのみですが。これはケーブルテレビから続いたバンドル化の終わりの始まりになるか?
HuffPostとMCN大手BroadbandTVがオンライン動画ニュースネットワークOutspeakを設立
バンクーバー発のMCNであるBroadbandTVとHuffPostが新しいオンライン動画ニュースネットワークOutspeakを立ち上げる話。BroadbandTVは欧州最大のメディアグループRTL傘下。RTLはオンライン動画事業に注力しており、昨年ファッション特化型MCNのStylehaulの株式の過半を取得している。HuffPostはHuffPost Liveを通じてオンライン動画ニュースを展開中。
HuffPostはニュースや政治やエンタメなど各カテゴリーに特化したクリエイター(ジャーナリスト)を少規模でネットワーキングし、HuffPostとの共同製作も進めていくとのこと。一般的なMCNのように、なんでもネットワーク化していくのではないようです。
HuffPostでの権威付けと露出、Aolを中心としたシンジケーション、BroadbandTVのクリエイターネットワーク。この辺を組み合わせた、新しいニュース動画の動きになりそう。
Discover内のオリジナル番組拡充のためにFoxのシニアVPをSnapchatの番組企画開発ヘッドに起用
Snapchatが、Discover内のオリジナル番組の更なる拡充も目指して、Foxでコメディー番組の開発を担当していたMarcus Wileyを、Snapchatの番組企画開発担当のヘッド(Head of Program Planning and Development)に起用したと発表。
Snapchatは既にコメディー番組「Literally Can't Even」やトーク番組「Pillow Talk」などを製作。ちなみに前者は、Emily GoldwynとSasha Spielbergが脚本とキャストをしている。名前から分かる通り、Goldwynは四代続く映画プロデューサー一家、Spielbergは映画監督。名門出身の娘たち。スポンサーはAT&T。
インドのBuzzFeedクローンScoopWhoopが動画拡充とバーティカルメディアの立ち上げ
インドのScoopWhoopの話。BuzzFeedとViceとVoxを組み合わせたメディアと紹介されているけど、私が前にこのメディアを知った時は、単なるBuzzFeedクローンだと思っていました。
現在はViceのように動画領域に注力し、Voxのようなバーティカルメディアを二つ立ち上げているようです。動画は昨年4月にデリー大学の学生2人が設立したPechkas Picturesと提携して製作。
昨年11月にソフトバンク(Bharti Softbank)が出資、36.5%の株式をRs10 crore(1.6Mドル)で取得したと報じられています。ソフトバンク、カバーする領域が広いですね。
親子で企画制作配信まで。年間1.3億ドルの売上を誇る人気YouTubeチャンネルEvanTubeHDの話
こどもの日ということでEvanTubeHDの話を。
このYouTubeチャンネルはJaredとEvansという父子が2011年に開始。現在チャンネル登録者は130万、12億ビュー。 Googleのプリロール広告を中心に年間130Mドルの売上に。
親子で何か一つのことをやるという、クリエイティブなプロセスを通じて学ぶ機会が得られるのは、とてもすばらしいですね。これだけメジャーなチャンネルになると、子どもにとっても影響は大きいだろうけれども、両親は「常にロールモデルであるように」という風に教えているそうです。ちなみに、レビューした玩具の殆どはチャリティーとして寄付し、チャンネルの露出力を生かして複数のチャリティー活動を支援しているそうです。
ちなみにEvanTubeHDはディズニーが買収したMaker Studios所属。
YouTube最大のコンテンツパートナーVevoの新CEOは元VerizonのインターネットTVの責任者Erik Huggersに
Vevoの新しいCEOは、VerizonのErik Huggersに。Verizonというより、IntelでOnCueというインターネットTV事業をリードしてきた人ですが(Verizonが事業を丸ごと200Mドルで買収)、その前はBBCでiPlayerを立ち上げ、更にその前はMicrosoftやEndemolにいて、一貫してメディアとテクノロジーを横断した領域で活躍した人物。HuluのCEOになると目されていた人でもあります。
Vevoは2009年にSony Music EntertainmentとUniversal Music GroupとAbu Dhabi Mediaによって設立され、Googleも出資。YouTube最大のコンテンツパートナーであり、再生回数は現在月間110億回。株主を見れば分かる通り、音楽に特化したオンライン動画ネットワークで、現在配信しているミュージックビデオは14万本以上。
女性向けファッション・ライフスタイルメディアのRefinery29、Scrippsらをリードに5000万ドル調達
女性向けファッション・ライフスタイルメディアのRefinery29、BuzzFeedやVox MediaやVice Mediaに続いての大型調達。Fortuneが伝えるところによると、2.4億ドルのバリュエーションで5000万ドルとのこと。
リードはScripps Networks Interactive(HGTVやFood Networkを展開しているメディアグループでTastemadeにも出資)とWPP Ventures。その他既存株主も追加出資している模様。ちなみにRefinery29は現在までに総額3040万ドルを、
Stripes Group・Lead Edge Capital・Floodgate・First Round Capital・Hearst・Lerer Hippeau Ventures・Eastern Capital。
Refinery29の創業は2005年。従業員は205名。Vogueのオンライン版という立ち居値を取っており、CPM12-15ドル程度でネイティブ広告を販売して収益化していますが、昨今動画領域を拡充。Relativity Mediaとテレビ番組の開発も推進していますが、90%は広告に依存している状況です。昨年の売上は5500万~6000万ドルで利益が出ている状況。売上規模はVox Mediaと同等だが、トラフィックはVox Mediaの半分程度のサイズとAdAgeが伝えています。
(via Refinery29 Media Kit)
今回Scrippsからの調達を機に、ますます動画に注力していくのではないかと想像しています。
ティーン特化のYouTubeMCNのAwesomenessTVがママ向けMCNのAwestruck Networkを設立
DreamWorks Animation傘下でティーン向けYouTube MCNのAwesomenessTVが、ママ向けMCNのAwestruck Networkを立ち上げると発表。YouTubeだけでなく、FacebookやVerizonの新しいOTTサービス向けに展開していくようです。AwesomenessTVはDreamWorks Animation以外に出版大手のHearstも株式を保有していることもあり、女性誌のノウハウを生かすこともできそうです。
Awestruckを率いるのは、AwesomenessTVが買収した同業MCNのBig Frameの共同創業者でChief Creative OffiecerだったSarah Penna。彼女自身も母親であり、まさに適任と言えそうです。