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メディアとテクノロジーの交差点

Facebookが動画領域の拡充に伴い、(遅まきながら)投稿動画の権利侵害の対応に本腰を入れるという話

 

 

Facebookが動画の直接投稿を促しているのは周知の事実ですが、その一方で違法動画への対策が遅れており、例えばYouTube MCNの大手FullscreenのGeorge StrompolosはFacebookを名指しで批判していました。

 

 

 

事実、YouTubeなど他のプラットフォームで配信していた動画を違法な手段で再投稿する、いわゆる「freebooting」が横行しており、個人ユーザーだけでなく、キュレーションメディアもその動画から大きなトラフィックを稼ぐという状況が続いていました。これは動画領域の拡充を推進するFacebookにとって訴訟されるリスクであり、その対応が注目されていました。

Facebookは既にAudible Magicが開発した技術を活用し、いわゆる音声によるフィンガープリンティングによるマッチングで違法動画が検出できるように対応していましたが、両社はこの技術をさらに拡張させた新しい仕組みの導入のために、Fullscreen・ZEFR・Jukin Mediaなどいくつかのブランドやクリエイターとテストを行っていると公式ブログ等で発表しました。

ちなみにこの仕組みは、YouTubeが6000万ドルを投じて開発し、2007年から運用しているContentIDと同じような仕組みだと思われますが、ContentIDが優れている点は権利侵害している動画を単に削除要請できる以外に、その動画から権利者が収益化できるオプションが与えられている点にあります。Googleによると、これまで5000のコンテンツオーナーがContentIDの仕組みを活用し、総額10億ドルを収益化しているコメントしています。

もしかするとFacebookもユーザー投稿による収益化を進めているのかもしれません。